名画の世界を眺めるだけではなく、その中をどう進むのか。『カタルシス~最後のアトリエ~』の体験版では、ゴッホの作品をモチーフにした夜の街を歩くステージと、ミレイの『オフィーリア』をモチーフにした、舟で森の奥へ進むステージを遊べる。

講談社は10月15日、Steamで体験版の配信を開始した。開発はMana。製品版では10の世界を巡る予定だが、今回の体験版に収録されるのは二つのステージだ。絵の題材だけでなく、移動の仕方と、そこで辿るものを分けると、どんな遊びかが見えてくる。

夜の街では歩いて記憶を辿る。森では舟に乗って進む

ゴッホの『星月夜』と『夜のカフェテラス』をモチーフにしたステージでは、夜の街を歩き、ある男の記憶の断片を辿る。名画を外から見るのではなく、その色彩から作られた空間を自分で移動する場面だ。

黄色い窓の灯りと青い夜空が広がる街を主人公が歩く公式画面
ゴッホの作品をモチーフにした夜の街。歩きながら記憶の断片を辿るステージとして紹介されている。 ©Mana/講談社 — 出典:講談社(公式プレスリリース)

一方、ミレイの『オフィーリア』をモチーフにしたステージでは、舟に乗り、森の奥へ進む。二つのステージは背景の絵が違うだけではなく、地上を歩くか、水路を舟で進むかという移動の仕方も異なる。

舟の前方に緑色の光と森の水路が広がる公式画面
ミレイの『オフィーリア』をモチーフにしたステージ。街の歩行とは異なり、舟で森の奥へ進む。 ©Mana/講談社 — 出典:講談社(公式プレスリリース)

公式の商品紹介は、道しるべを辿って「記憶」を手に入れる遊びと説明している。絵画に入る、空間を進む、そこに残る記憶に触れる、というつながりが本作の軸になる。ただし、記憶を見つけるための全操作や、探索経路をどこまで自由に選べるかまでは、今回確認した資料では明らかでない。

本編の紹介では、旅を支えるオオカミとフクロウの操作や、横スクロールなどの進め方も案内されている。これらを、体験版の全ステージでいつでも使える機能として受け取らないようにしたい。まず確かめられる違いは、体験版の二つの世界で移動の仕方が変わることだ。

約15分は目安。時間切れを避ける遊びではない

配布元の説明では、体験版の各ステージは約15分でクリアできるとしている。一方で、ゲームオーバーと制限時間はない。これは15分以内に記憶を集め終える必要があるという意味ではなく、進行時間の目安と、失敗や時間切れの条件を分けて考える必要がある。

街や森を眺めながら立ち止まることも、公式が紹介する遊び方の一つだ。先へ進んで記憶を辿ることに加え、その場の風景を見る時間を取る余地がある。すべての謎が簡単、迷わず進める、といった難易度の保証ではない。

舟の動きや空間の移り変わりは、静止画だけでは捉えにくい。公式の1stトレーラーには、水路を舟で進む様子も映っている。

本編の公式1stトレーラー。ここに映る全場面が体験版に収録されることを示すものではない。©Mana/講談社 — 出典:【公式】講談社ゲームラボ / KODANSHA GAME LAB.

体験版は二つの世界。本編の10世界とは分けて確認する

製品版は、ゴッホ、モネ、クリムトなどの作品をモチーフにした10の世界を巡る予定で、講談社は2026年内の発売を案内している。Steamストア上の発売表記は「近日登場」だ。今回の二ステージを遊べる体験版と、今後発売する本編の範囲を混同しないようにしたい。

体験版から製品版への進行の引き継ぎや、ステージを選ぶ順番・再訪の条件は、確認した資料では分からなかった。それらを前提にした購入判断や、最適な進め方はここでは扱わない。

いま分かるのは、夜の街を歩いて記憶の断片を辿ることと、舟で森を進むことの違いを、無料体験版の二つのステージで確かめられるという点だ。名画の題材に惹かれた人が、自分で空間を進む遊びにも興味を持てるかを考える入口になる。

情報源

情報確認日:2026年10月17日。公式資料・配布画像・紹介映像を基にした整理で、SaveWire自身の実プレイ評価ではない。画像・映像:©Mana/講談社