列車のドアの先にあるのは、いつも同じ客車ではない。『クワイエット急行909号室』では、抽選された三つの車両から、次に進む先を自分で選ぶ。車内を調べて選択肢を変えるアイテムを探し、乗客の話や依頼を追いながら、存在しないはずの「909号室」を探していく。

STUDIO909が開発する鉄道の旅アドベンチャーの無料体験版が、Steamで配信中だ。10月17日の公式告知によると、体験版には列車の事故を回避する手段が複数用意されている。景色を眺めるだけでなく、行き先と行動を選ぶ遊びを試す入口になる。製品版は2027年の発売予定。

ドアの先は三つの候補から選ぶ。探索で候補を変える手段も見つかる

冒険は列車の最後尾にある客車から始まり、先頭車両を目指して進む。ドアの前では、客車や食堂車、貨物車両などから三つの候補が抽選され、その中から次の車両を選ぶ仕組みだ。

三つの車両から次に進む先を選ぶ公式紹介画面
候補には車両の名前だけでなく、アイテムや人物、ストーリーの表示がある。公開画面の一例。 ©STUDIO909 — 出典:STUDIO909(Steam公式ストア掲載)

公開画面の候補には、車両の名前に加えて、見つかるアイテムや、人物・ストーリーに関する表示がある。先へ移動する操作が、その先で何を調べ、誰に会うかを選ぶ場面にもなっている。

さらに、車両内の探索では、候補を引き直したり、四つめの選択肢を追加したりするアイテムも見つかるという。提示された三つから選ぶことと、探索で選択肢そのものを変える手段を得ることは、別の行動だ。

ただし、どの場面でも自由に引き直せるという説明ではない。公式が案内しているのは、探索で手に入れるアイテムによる変更。必要な個数や使える回数までは確認できていない。

車両を調べ、人の話を聞く。移動と依頼が同じ旅の中にある

車内では、乗客の話を聞き、依頼をこなすことで、それぞれが抱える悩みや過去が明らかになっていく。次の部屋を探すことだけが目的ではなく、出会った人について知ることも「909号室」の謎へ近づく流れに含まれる。

乗客との会話で行動の選択肢と条件が表示された公式紹介画面
依頼に関わる行動を選ぶ紹介画面。必要なものや進行の条件を確かめる場面もある。 ©STUDIO909 — 出典:STUDIO909(Steam公式ストア掲載)

紹介画面には、会話の中で行動を選び、その条件を確かめる場面もある。話しかけるだけで終わるのか、その前に何かを調べたり用意したりするのかを、行動の条件から考える手がかりになる。ただし、公開画面だけで特定の依頼の正解や報酬まで決めつけることはできない。

探索する場所には植物園などもあり、車両の編成を組み替えることで新たな通路が開ける可能性も紹介されている。鍵のかかった扉や反応しないスイッチなど、移動先を選んだ後にも調べる対象が残る。

窓と植物が並ぶ植物園車両の公式探索紹介画面
植物園も探索する車両の一つ。本編ストアの紹介画面で、表示された日付まで体験版で遊べることを示すものではない。 ©STUDIO909 — 出典:STUDIO909(Steam公式ストア掲載)

「どの車両へ行くか」と「着いた車両で何をするか」を分けると、遊びの流れがつかみやすい。候補を選んで移動し、車内の物や人を調べ、その結果を次の行動へつなげていく。

7日間を繰り返す物語。体験版にも事故回避の方法は複数ある

物語の舞台となる列車は、7日間で大陸を横断するはずが、終着駅へ着く直前に事故に遭う。次に目覚めると始発駅を出た時点へ戻っており、同じ旅を繰り返しながら、事故を防ぐ方法を探すことになる。

今回の体験版配信告知では、7日目の脱線事故を回避する手段を複数用意したと説明されている。一方、体験版で遊べる全車両や物語の範囲、旅を繰り返すときにアイテムや依頼の進み具合をどこまで持ち越すかは、確認した公式説明では明確でない。本編のストア紹介を、そのまま体験版の全収録内容として受け取らないようにしたい。

本作を検討するうえで確かめたいのは、車両を選ぶ操作、選んだ先の探索、乗客とのやり取りがどうつながるか。事故回避の正解を先に知るよりも、自分で進む場所と行動を選ぶ旅に興味がある人に向けた内容だ。

情報源

情報確認日:2026年10月17日。公式資料と紹介画面を基に整理しており、実プレイの評価ではない。画像は開発元のSteamストア掲載素材。©STUDIO909